切れない糸・永遠の愛【飼い主とペットのグリーフ】

ペットライフのあり方が昔と今では大きく変わってきています。それには住宅事情の変化が密接に関係しています。以前は屋外での飼育が多かったペットが、今はほとんどのペットが室内で暮らすようになり、飼い主と一緒に過ごす時間が増えました。飼い主とペットの互いの関係性も程よい距離感から、心身が密着するものへと変化してきました。その結果、いつも目の前にいるペットが見えなくなっただけで不安になったりするなど、飼い主に日常的なグリーフも引き起こしています。今回は、ペットライフに欠かせないグリーフについて解説していきたいと思います。

目次

【グリーフ】とは?

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グリーフ

グリーフとは、直訳すると「悲嘆」であり、大切な対象を失った時に表れる自然な心理状態のことです。飼い主とペット、両方共にグリーフを感じます。例えば飼い主の場合、ペットがいつもと違う表情を見せたり、何かを訴えたりした際、「病気だったらどうしよう」「この子がいなくなるかもしれない・・・」と不安になることもグリーフです。

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日常的、病気になった時のグリーフ

日常的に毎日起こるグリーフは、いつもいる場所にペットがいなかったり、帰宅時にいつもお出迎えしてくれるぺっとが来ないなどいつもと違うシーンが軽いグリーフを生みます。また、いつもお腹がすいたときにアピールしてくるのにしてこない、散歩の時間になっても喜んで飛びついてこない、夜そばで寝ているぺっとが落ち着かない様子で寝ないなど、行動だけでなく目や顔の表情など些細な変化がグリーフにつながります。

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ペットを失った時

ペットを失った際の悲しみは非常に深いものです。特に、ペットとの思い出や日常生活の中での絆が強いほど、その喪失感は大きくなります。飼い主は、悲しみだけでなく、怒り、罪悪感、孤独感など、さまざまな感情を抱くことがあります。これらの感情は、ペットの死に対する反応として自然なものであり、時間と共に変化していきます。

ペットが感じるグリーフ

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体調の変化

動かせない、食べられない、排せつができない、排泄ができない、体の一部が切除されてしまった時や、不快感や痛みを感じるときなどにグリーフを感じています。

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人の表情の変化や別れを経験したとき

飼い主の笑顔がなくなったり、声が緊張していたりする場合や、進学や就職、結婚など別れを経験するとペットは寂しくなりグリーフを感じます。

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自分の居場所が変わる、自分の習慣を続けられないとき

引っ越しやペットホテルに入った時や、通院や入院などいつもの場所が変わったり、病気などで今までの食事ができなくなったり散歩ができなくなったりするときに、グリーフを感じます。

グリーフの心理過程

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衝撃機

「信じられない・・・」ショックを受けることで無感覚、思考低下、否認、緊張、不眠、食欲不振など自己防衛する反応が強く表れます。

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悲痛期

「悲しくて、悲しくて・・・」悲しみ、嘆き、後悔、自責、罪悪感、怒り、孤独など心の痛みを体験する時期です。グリーフに耐える時期になります。

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回復期

「自分にできることは・・・」現実を受け入れ、肯定的思考、有機、立ち直りなど思考力が戻ってきます。前向きに考えることができるようになる時期です。

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再生期

「○○ちゃんありがとう・・・」再出発、希望、ペットからの自立、新たな出会いなど亡くなったペットとのすべてがお守りとなってくる時期です。

【グリーフケア】飼い主

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感情の認識と表現

グリーフケアの第一歩は、自分の感情を認識することです。悲しみ、怒り、罪悪感など、さまざまな感情が湧き上がることがあります。これらの感情を無視せず、受け入れることが重要です。また、 自分の感情を他の人に話すことや、日記を書くことなどで表現することが助けになる場合もあります。ペットとの出逢いや名前を付けたときのことなど思い出すこともとても効果的です。

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サポートの重要性

家族や友人、アドバイザーや同じ経験を持つ人々からのサポートは、グリーフケアにおいてとても大切です。話を聞いてもらうことで、孤独感が軽減され、心の負担が和らぐでしょう。また、必要に応じて心理カウンセラーや終活アドバイザーなどの専門家に相談することもおススメします。専門家は、適切なアドバイスやサポートを提供し、癒しのプロセスを助けてくれますよ。

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自己ケアと時間の経過

グリーフケアには、心身の健康を保つための自己ケアも含まれます。十分な睡眠、栄養のある食事、適度な運動を心がけて、心の健康を支えていきましょう。また、 グリーフは一朝一夕に解消されるものではありません。時間をかけて少しずつ癒されていくことを理解して、焦らずに自分のペースで進むことが大切ですよ。

【グリーフケア】 ペット

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ペットが病気になったとき

ペットが病気になったとき、特に大事なことはペットと飼い主とお医者さんの3者の関係の作り方です。気が付くとお医者さんと飼い主だけで話が進んでしまうことがあります。ペットは言葉は話しませんが必ずグリーフのサインを送っています。ペットの気持ちをよく考えてメッセージを受け止めることが、ペットのグリーフケアに繋がります。

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ペットへの接し方

ペットに寄り添う気持ちで顔を見ながらやさしく名前を呼んで「○○ちゃんもう少し頑張ろね」などと話しかけてあげましょう。対話の中で名前を入れる事で「大勢の中ではなくあなたのことだよ」というメッセージにもなりますので、やってみてください。

まとめ

以上のように、人もペットも同じようにグリーフを感じます。グリーフは早期発見、早期解決がカギです。放置した場合そこに新たなグリーフが加わり解決が難しくなっていきますので、早めに対応して素敵なペットライフを送ってくださいね。

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